法律相談、民事事件、刑事弁護等の事は、藤沢、鎌倉、茅ヶ崎エリアの藤沢かわせみ法律事務所までお気軽にご相談ください。

空き状況検索
藤沢かわせみ法律事務所 >> 法律コラム >> 遺言書を作成する方法とは?遺言書の種類や特徴まで解説

遺言書を作成する方法とは?遺言書の種類や特徴まで解説

「遺言書を作成する方法とは?」「後々遺産相続で揉めることを避けたい」「法的に有効な遺言書を作成したい」と思っていませんか?

自分に万が一のことがあったときに、家族が経済的に困らないか心配とお悩みなのではないでしょうか。遺言書を作成する方法は、自分の意思を明確に整理したうえで、法律で定められた形式に従って作成することです。

本記事では、「遺言書を作成する方法について、遺言書の種類や特徴」を紹介します。遺言書作成で後悔しないための注意点まで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

●遺言書の種類と特徴
遺言書の種類は、以下のとおりです。

自筆証書遺言(自分で書く遺言)
公正証書遺言(公証役場で作る遺言)
秘密証書遺言(内容を秘密にして存在を証明する遺言)

それぞれ解説します。

◯自筆証書遺言(自分で書く遺言)
自筆証書遺言は、費用をかけず手軽に作成できる方法ですが、法的なルール遵守が条件です。

専門家を通さず自由に作成できる反面、形式に不備があれば遺言が無効になるリスクを伴います。

全文の自筆や日付の明記が必須であり、自宅保管では紛失や改ざんの懸念も拭えません。

利便性に甘んじることなく、法律で定められた厳格なルールを正確に把握して執筆してください。

無効化を避けるためにも、作成時には細心の注意を払いましょう。

◯公正証書遺言(公証役場で作る遺言)
公正証書遺言は、数ある遺言の中でも最も安全で確実な遺志の遺し方といえます。

公証人が法的に有効な書面として作成し、原本が公証役場で厳重に保管されるため、偽造や紛失の心配がありません。

一定の手数料や証人の用意は必要ですが、将来の無効リスクを最小限に抑えられ、相続時の検認手続きも不要になります。

家族に確実な形で財産を繋ぎ、死後の負担を減らしたい方にとって非常に信頼性の高い選択肢です。

安心を最優先にするなら、公正証書遺言の作成が推奨されます。

◯秘密証書遺言(内容を秘密にして存在を証明する遺言)
秘密証書遺言は、遺言の内容を誰にも知られずに、存在だけを公証役場で証明してもらう方法です。

内容を完全に秘匿しつつ「確かに遺言書が存在する」という事実を法的に担保できる点がメリットです。

ただし、公証人は内容のリーガルチェックをおこなわないため、記載不備で無効になるリスクが自筆証書遺言と同様に存在します。

内容の機密性を極限まで高めたい特殊なニーズがある場合には、有効な手段となります。

利用する際は、正確さを期すために事前に専門家の助言を受けておくのがおすすめです。

●自筆証書遺言の正しい書き方と作成の手順
自筆証書遺言の正しい書き方と作成の手順は、以下のとおりです。

・無効化を防ぐために必須の法的要件を網羅する
・財産目録をパソコンで作成して執筆の手間を省く
・訂正時の厳格なルールを守り不備のリスクを無くす
・紛失や改ざんを防ぐために法務局の保管制度を用いる
・作成した遺言書を封筒に入れて確実に封印する

ひとつずつ解説します。

◯無効化を防ぐために必須の法的要件を網羅する
自筆証書遺言を有効に成立させるには、法律で定められた4つの基本要件を必ず網羅しなければなりません。

形式不備による無効は、遺された家族が混乱する大きな原因となります。

「全文の自筆(目録除く)」「正確な日付の記載」「氏名の署名」「押印」の4点は必須要素です。

これらがひとつでも欠けると効力を失うため、作成時にはチェックリストを活用して確認しましょう。

基本要件を忠実に守ることが、あなたの意志を法的に保護するための前提となります。

◯財産目録をパソコンで作成して執筆の手間を省く
2019年の法改正により、財産目録はパソコンでの作成や通帳コピーの添付が可能になり、作成負担が大幅に軽減されました。

以前はすべてを自筆する必要がありましたが、現在は複雑な財産情報も効率よく整理できます。

ただし、パソコンで作成した目録の全ページ(両面記載なら両面)には、必ず署名・押印が必要な点に注意してください。

この制度を賢く利用すれば、書き損じを防ぎながら正確な情報を遺族に伝えられます。

効率的な作成方法を取り入れ、正確かつ読みやすい遺言書を目指しましょう。

◯訂正時の厳格なルールを守り不備のリスクを無くす
自筆証書遺言の本文を訂正する場合、法律で定められた極めて厳格なルールを守る必要があります。

修正テープの使用や単純な二重線は認められず、遺言全体が無効になる恐れがあるためです。

正しい手順では、訂正箇所の指示、変更内容の付記、署名、さらにその箇所への押印というプロセスが求められます。

非常に手間がかかるため、大幅な修正が必要な際は最初から書き直した方が不備のリスクを確実に抑えられます。

完璧な書類を遺すため、訂正ルールを軽視しないよう徹底しましょう。

◯紛失や改ざんを防ぐために法務局の保管制度を用いる
自筆証書遺言の弱点である紛失や改ざんを防ぐには、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」が非常に有効です。

有効性を保証するものではありませんが、法務局が形式的なチェックをおこない預かるため、自宅保管に比べて圧倒的に安全性が高まります。

この制度を利用することで、相続発生後の家庭裁判所による「検認」手続きも不要になる利点があります。

低コストで公正証書遺言に近い安心感を得られるため、自筆を選ぶ方には推奨される制度です。

大切な遺言書を守り抜くために、公的な保管サービスを賢く活用しましょう。

◯作成した遺言書を封筒に入れて確実に封印する
完成した遺言書は封筒に入れ、作成時に使用した印鑑で確実に封印を施すのがマナーであり安全策です。

自筆証書遺言は、封筒に入れなくても法的には有効です

ただし、封印により、相続人による書き換えや生前の内容漏洩リスクを物理的に抑制できます。

封印された遺言書の無断開封は法的制裁の対象となる可能性もあり、機密性を高める効果があります。

封筒の継ぎ目などに、本体と同じ印鑑で「封」と押印しておきましょう。

丁寧な封印作業は、あなたの遺志が尊重されるべき重要な書類であることを示す大切なサインとなります。

●公正証書遺言の作成にかかる費用と手続きの流れ
公正証書遺言の作成にかかる費用と手続きの流れは、以下のとおりです。

公証役場へ行く前に必要な書類を漏れなく揃える
証人の欠格事由を確認し適切な立ち会い人を確保する
・遺産総額や受遺者の数で決まる手数料の仕組みを知る
・公証人と事前の打ち合わせをおこない遺言書の原案を固める
・作成当日の詳しい流れと署名・押印の手順を把握する

それぞれ解説します。

◯公証役場へ行く前に必要な書類を漏れなく揃える
公正証書遺言の作成を申し込む前に、身分証明書や財産状況を示す公的書類を漏れなく揃える必要があります。

公証人が遺言内容の正確性を確認するため、客観的な資料が不可欠だからです。

戸籍謄本、印鑑証明書、不動産の登記事項証明書など、準備すべき書類は多岐にわたります。

不足があると手続きが停滞し、何度も役場へ足を運ぶことになるため、早めの準備を心がけましょう。

万全な準備が、迅速かつ正確な遺言書作成の土台となります。

◯証人の欠格事由を確認し適切な立ち会い人を確保する
公正証書遺言の作成には2名以上の証人が必要ですが、誰でもなれるわけではないため注意してください。

法律で「欠格事由」が定められており、推定相続人やその配偶者、直系血族などは証人になれません。

不適切な人物を証人にすると、遺言の効力が疑われる原因になりかねません。

そのため、守秘義務のある司法書士等の専門家や、公証役場から紹介された第三者に依頼するのが一般的で安全です。

中立な立場から作成を見守ってくれる、適切な証人を確保しましょう。

◯遺産総額や受遺者の数で決まる手数料の仕組みを知る
公正証書遺言の作成手数料は、分ける財産の価額や受け取る人数に応じて政令で定められています。

一律料金ではなく、財産額や受遺者が増えるほど手数料が加算される仕組みです。

たとえば、数千万円の資産を複数の子に相続させる場合、数万円〜;;十数万円程度の費用がかかるのが一般的です。

具体的な金額は公証役場への原案提出時に計算されるため、事前に概算を確認しておくと予算を立てやすくなります。

必要経費を正しく把握し、納得感のある手続きを進めましょう。

公証人と事前の打ち合わせを行い遺言書の原案を固める
当日を円滑に進めるには、事前に公証人と打ち合わせをおこない、原案を固めておくプロセスが欠かせません。

当日は完成した書面の確認と署名が主な作業となり、大幅な内容変更は難しいためです。

打ち合わせで希望を明確に伝え、法的なアドバイスを受けながら効果的な文言を決定していきます。

この事前準備に時間をかけることで、想いが100%反映された質の高い遺言書が完成します。

公証人と連携し、納得のいく原案を作り上げましょう。

◯作成当日の詳しい流れと署名・押印の手順を把握する
作成当日は、遺言者と証人が公証役場に揃い、公証人による読み聞かせを経て署名・押印をおこないます。

公証人が遺言者に直接問いかけ、内容に間違いがないか、真意であるかを確認する厳格なプロセスです。

内容の承認後、遺言者、証人、公証人の順で署名と実印による押印を施します。

所要時間は通常30分〜;;1時間程度が一般的のため、落ち着いて臨んでください。

すべての押印が完了した瞬間に、あなたの意志は法的に強固に保護されることになります。

●遺言書作成で後悔しないための注意点
遺言書作成で後悔しないための注意点は、以下の5つです。

・パソコン作成や代筆ができる秘密証書遺言の特徴を理解する
・遺言書と同じ印章を用いて封筒に厳重な封印を施す
・証人2名とともに公証役場へ向かい遺言の存在を証明する
・公証人は内容を確認(審査)しないことによる無効化のリスクに備える
・作成後の遺言書を紛失しないよう安全な保管場所を確保する

ひとつずつ解説します。

◯パソコン作成や代筆ができる秘密証書遺言の特徴を理解する
秘密証書遺言は、本文のパソコン作成や代筆が可能という、自筆証書にはない柔軟性を持っています。

手が不自由な方でも、内容を秘密にしたまま法的な存在証明を得られるのがメリットです。

ただし、公証人は中身を確認しないため、内容の法的有効性を保証してくれない点に注意してください。

形式が整っていても内容に矛盾があれば、死後に無効となるおそれがあります。

利便性と引き換えに生じる特有のリスクを十分に理解したうえで検討しましょう。

◯遺言書と同じ印章を用いて封筒に厳重な封印を施す
秘密証書遺言などを封筒に入れる際、封印に使う印鑑は必ず本体に使用したものと同一にする必要があります。

印影が異なると、中身の差し替えを疑われ、遺言の真正性を損なうおそれがあるためです。

法的な効力はもちろん、遺族の信頼を得るための心理的裏付けとしても同一印による封印は重要です。

封筒を閉じ、継ぎ目にしっかりと丁寧に押印を施すよう意識してください。

こうした細かな配慮が、遺言書の信頼性を支えることになります。
◯証人2名とともに公証役場へ向かい遺言の存在を証明する
秘密証書遺言では、2名の証人と共に公証役場へ赴き、存在を公的に証明するプロセスが必要です。

証人は、遺言者が差し出した封筒が「自身の遺言書である」と述べた場に立ち会い、その事実を証明します。

この際、証人には遺言書の存在が知られるため、守秘義務のある専門家に依頼するのがベストです。

単なる立ち会いと思わず、公的な証明の重みを再認識すべきです。

信頼できる協力者と共に、確実な手続きを完了させましょう。

◯公証人は内容を確認(審査)しないことによる無効化のリスクに備える
秘密証書遺言の懸念点は、公証役場を経由しても「内容のリーガルチェック」がおこなわれないことです。

公証人が封を開けて確認することはないため、誤った記載があっても指摘されずに受理されてしまいます。

リスク回避には、作成段階で弁護士や司法書士等の専門家に内容を確認してもらう対策が有効です。

公的な手続きをしたからと安心せず、中身の有効性を別手段で担保する必要があります。

確実性を高めるための追加チェックを惜しまないでください。

◯作成後の遺言書を紛失しないよう安全な保管場所を確保する
法的保管制度を利用しない場合、遺言書を紛失しないための安全な保管場所の確保が死活的に重要です。

隠しすぎると発見されず、分かりやすい場所では改ざんのリスクが生じます。

信頼できる親族や専門家への預託、銀行の貸金庫利用が一般的です。

万が一の際、誰が遺言書の場所を遺族に伝えるかまで計画しておく必要があります。

遺志を確実に届けるため、最適な保管場所と伝達手段を慎重に選びましょう。

●遺言書の作成を専門家に依頼する方法
遺言書の作成を専門家に依頼する方法は、以下のとおりです。

・弁護士
・司法書士
・行政書士
・税理士
・信託銀行

それぞれ解説します。

◯弁護士
相続人間での対立が予想される場合や、複雑な法的構成が必要な遺言には、法律のプロである弁護士が最適です。

紛争解決の専門家として、将来の「争族」を未然に防ぐ高度なアドバイスを提供してくれます。

遺留分への配慮や、特定の相続人に財産を集中させるための法的な裏付けなどを構築可能です。

費用は高めですが、それ以上の安心感とトラブル回避能力を期待できます。

後々の揉め事を完全に排除したいなら、弁護士への相談が近道です。

◯司法書士
遺産に不動産が多く含まれる場合や、名義変更(相続登記)まで見据えて依頼したいなら、司法書士が最適なパートナーです。

不動産登記の専門家であり、作成支援から相続発生後の登記手続きまでをスムーズに一本化して任せられます。

公正証書遺言の証人を引き受けることも多く、作成から執行までトータルでサポートしてくれる安心感があります。

実務に即した丁寧な対応を期待できるため、土地や建物の継承を重視する方は相談を検討しましょう。

◯行政書士
親族間に争いの火種がなく、円満な相続を前提に正確な書類作成を支援してほしい場合は、行政書士が適しています。

書類作成のプロとして、公正証書遺言の原案作成などを比較的リーズナブルな費用で請け負ってくれます。

紛争の代理人にはなれませんが、戸籍収集などの煩雑な事務作業を代行してくれるため、準備をスムーズに進められます。

ハードルを低く、かつ正確に完成させたいニーズにぴったりの存在です。

身近な相談相手として活用しましょう。

◯税理士
多額の遺産があり、相続税の負担が心配な場合には、節税対策を盛り込める税理士への相談が不可欠です。

遺言内容ひとつで税額が大きく変わるため、税務上の特例を活かした財産の分け方を設計する必要があります。

二次相続まで見据えたシミュレーションをおこない、家族にできるだけ多くの財産を残すためのアドバイスが得られます。

法的有効性だけでなく「経済的メリット」も追求したい方にとって、税理士は欠かせないアドバイザーです。

◯信託銀行
作成支援から保管、執行手続きまでを一括で任せたいなら、信託銀行が有力な選択肢です。

大手の安心感のもと、プロの遺言執行者が責任を持って名義変更や配分をおこなうため、遺族の負担を劇的に軽減できます。

ただし、最低手数料が高額に設定されている傾向がある点には注意が必要です。

ある程度の資産規模があり、銀行の永続性と信頼性に価値を感じる方にとっては非常に便利なサービスとなります。

安心をパッケージで買い取る選択肢として検討の価値があります。

●まとめ
遺言書の作成は、あなたが築いた財産と家族への想いを次世代に繋ぐための最後の手紙です。

自筆証書や公正証書など、自身の状況に合う形式を選ぶことで、将来の不要なトラブルを確実に防げます。

必要に応じて専門家の知恵を借りることが成功の秘訣です。

そして、遺言書をめぐるトラブルの多くは、少しの知識と事前の準備、そして家族への配慮があれば、確実に防げます。

そのため、今もしトラブルになりにくい遺言書を作成したいとお考えの方は、法律のプロである弁護士へ相談しながら作成をするのがおすすめです。

遺言書の種類や記載方法、手続き方法や問題になりやすいポイントなどを含め、ぜひ弁護士に相談しながら進めてみてください。

藤沢市、鎌倉市、茅ケ崎市近郊で、遺産分割に関してお困りでしたら弁護士松永大希(藤沢かわせみ法律事務所)までご連絡下さい。電話 0466−52−5637|受付時間は10:00から18:00メール info@kawasemi-law.comよろしくお願いします!

TOPへ